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日立懇全社ビラ 2007年10月
第152号

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新3K職場 きつい、帰れない、給料が安い

  
どこまでつづく…

 これまで「3K職場」といえば、「きつい、汚い、危険」と言われ、労働環境が劣悪な職場として若い人から敬遠されてきました。しかし今「新3K職場」が敬遠されています。これはIT業界(情報システム業界)のSE(システム・エンジニア)の職場です。SEの職場は残業が多く「きつい、帰れない、給料が安い」と言われます。このほかにも、「気が休まらない」「厳しい」「きりがない」、あるいは「休暇が取れない」「結婚できない」という「K」も指摘されているようです。最近はソフトウエアを開発している、組み込み機器の開発現場にも広がりを見せています。
 「新3K職場」になってしまう理由は、開発期間が短い、大規模化している、手戻りが頻繁に発生する、利用者が納得するものを作れない、多段階下請け構造の中で責任を持って仕事ができない、などさまざまです。問題の根底には、ソフトウェア開発手法が確立していないことや、人材不足などがあるようです。
 『日経エレクトロニクス』(07年1月15日号)「組み込み技術者の実態・スキル調査報告」によれば、開発プロジェクトについて、69%のソフトウエア技術者が「作業の見積もりが不正確」と指摘しました。「優秀な技術者あるいは特定分野の技術者が足りない」が53%、「技術者の総数が足りない」が40%と、9割以上が技術者不足を指摘しています。また年収については管理職が高いが、ソフトウェア技術者のような、設計を中心とする技術者の年収はあまり上がりません。成果主義の下で、地味な仕事の技術者に日が当たらないという問題も指摘されています。
 日立関連の職場の技術者にも意見を聞いてみました。

技術者の努力を後押しする体制

 私の職場でもソフトウェアの開発手法が確立されているとは到底言えない状況です。こうした、混沌とした開発環境はよく建設業などの手順化・規格化が確立されされている業種と比較されます。IT関連の技術者向けの雑誌でも開発手法の特集が毎月のように組まれています。
 最近はインドなどが目覚しい成長をしており、日本は放っておけば負けるのは必至だと思います。逆に、この業界では右記のような困難を乗り越えて仕事をやり遂げるというやりがいは存在すると思います。そうした意欲的な技術者の努力を引き出して後押しできる体制を作るのがカギではないでしょうか。

人員削減以上に会社の損失

 きつすぎて帰れないと特に影響するのは自分のやる気です。やる気がそがれ、集中力が衰え、挙句にはやっつけ仕事、つまりいい加減に処理してしまうことが多くなります。要するに、人員削減が根本原因でしょうが、削減以上に会社に損失が出ていることになります。これは、あまりにも愚劣極まりない状況と思えます。仕事なんてどうでもよくなりますよね。開き直って、意見など言いたくなくなりますよね。そういう状況は、どういう職場にもまん延している気がします。改善には、人と人とのつながりを回復させるとともに、それぞれの思いを語り行動する理想を追い求める姿勢、そして実行する力を持つことが必要だと思います。

憲法が守ってきたものは平和・生活・人権


 ひどいリストラの手段に怒り

 4月から引き続き、赤字のつけを従業員削減で乗り切ろうとしてきた日立GSTの職場では、メディア部門での撤退に相まって、200名近い人員を削減を計画し、10月から数十名の異動を開始しようとしています。
 既に、7月より藤沢(湘南台)に転勤させられた女性従業員は、通勤時間が往復3時間以上も掛かったうえ、慣れない新しい職場でクタクタになって働いています。以前は生産技術関連の庶務の仕事をしていましたが、移動後は廃棄部品の選別業務に就かされ、ゴミの山(不要になったハードディスク)を毎日バーコードを貼付けしスキャナーで読み込ませる作業をしています。そこでの作業は上司の組長と女性だけの職場で、初めての職務を任されているにもかかわらず、上司から毎日のように、「仕事の覚えが遅い」「手際が悪い」などの言葉を浴びせられ、言葉だけではなしに手を挙げてまで叱責されています。このパワハラとも思える行為に女性は、部長に指導の仕方にいき過ぎがあるとして、直すように訴えましたが、この行為に逆上した上司から、部長に告げ口をしたとして、女性に謝罪を迫ってきました。その後、日立GSTの労働組合にも相談しましたが、同じように上司への謝罪を求められました。
 会社はリストラを遂行するためには、どんなひどい手段を使ってでもやり遂げようとしています。人権侵害であるパワハラに対し、会社・労働組合双方の誠実な対応が求められています。(日立GST・小田原)
 パワハラは人権侵害
 パワハラ(パワーハラスメント)は職権を乱用した上司によるいじめであり、和製英語です。日本では、リストラを目的の退職に追い込むためのパワハラが多いと言われます。
 パワハラへの対応策としては、@証拠をメモなどに残すこと、A加害者の上司ではなく、会社の上層部に対し相談すること(会社は労働者が働くための環境を安全・快適にしておく必要があり、これは職場環境配慮義務と呼ばれています)、B労働組合や地域のユニオンに相談し会社へ申し入れること、C弁護士に相談し刑事告訴や慰謝料請求を検討することなどがあげられます。

 電機懇総会開催

 9月22日と23日に第20回電機労働者懇談会(電機懇)の総会が熱海で開催され、全国から約90名が参加しました。争議でたたかう仲間への支援、成果主義を背景にした長時間労働やうつ病、派遣社員などの増加と無権利に対抗する運動、リストラ人減らし、団塊の世代の退職と若い世代への働きかけなどについて、活発な討論と経験が報告されました。情報交換と交流の場としての電機懇から、行動する電機懇へと発展してきましたが、今の職場状況に対応できる「新しい段階の電機懇」の必要性が確認されました。



本格的な業績改善の対策を

 コンシューマ事業グループの横浜・宮崎地区では、8月末に緊急業績対策が発表されました。
 07年度(コンシ)AV単独の業績は予算比で大幅な悪化が見込まれ、統制経費縮減8項目・効率向上3項目の対策を実施します。日ごろ取組んできた経費節減は当然ですが、これまで以上の交際費厳選や消耗品の原則発注停止は従業員が自腹を切ることがないように配慮が必要です。また、事業部・本部長表彰の停止、教育費の削減は、従業員の士気を削ぐもので賛成できません。それよりも、毎月第1・第3水曜日に実施の20時以降一斉消灯を毎週に増やし、光熱費の節減をする方が実効があると思います。
 しかし本格的な対策は、消費者向けの製品で業績を上げている同業他社と比べて何が日立に不足なのかを経営陣が一刻も早く解明することです。技術力も原価低減の努力も負けているとは思えません。結局は消費者が他社製品を選んでいるのですから、日立製品を選んでもらえる営業力、経営力をつけるために知恵を絞るしかありません。
 9月の日立グループ社員向けパソコン販売で1〜1.5割引きを(秘)とする感覚を、まずは変えることから始めたらどうでしょうか。(日立・(コンシ)横浜)
「なかなか出られない」駐車場の渋滞

 日立工機にも「健康日」なる一斉退場日が、水曜日と決まっている。
 ところが、日立工機佐和工場の駐車場は、工場内にあって、出入口は一ヶ所しかない。百台以上の車が一斉に動くのだから、渋滞で大変である。20分〜30分も車内で待つのはつらい。さらに、会社は一ヶ所の入口の通路の道幅を「進入」と「出口」に分けてしまった。だから出口は狭くなり、余計時間がかかるようになってしまった。
 「『会社では誰も文句言う人はいないの』と家のカアちゃんに言われるよ。何とかしてほしい」と、マイカー通勤者は切実に訴えている。(日立工機・佐和)

出向から戻ってこれて良かったね!

 日立オムロン発足後すぐの05年7月から「業務移管に伴う出向」として日立物流の小牧倉庫に行っていた36名の組合員が10月に元の職場に戻ってくることが明らかになりました。これは旭の工場で生産していたユニットの一部を豊川工場などに移管し生産することに伴い、各生産職場に部材を置くこととなったためです。
 出向させられていた組合員は、みんな現場のベテラン労働者たちです。現場ではこうしたベテラン労働者を追い出し派遣・請負労働者に置き換える流れが広がっていた中だけに、この復帰は画期的なものです。(日立オムロン・旭)

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