日立懇全社ビラ2003年4月号 105号                                    


  定昇廃止、賃金カット
賃 下 げ 攻 撃


 日立は春闘中に、人事処遇制度全般の見直しについて提案しました。その後、労使専門委員会などで協議するとしていますが、その内容は賃下げなど労働条件の低下をもたらすものです。

1.処遇制度

 「実力・成果による処遇を一層徹底した制度」となっていますが、その実体は「定期昇給の廃止」と結びついた「賃下げの制度化」となる可能性があります。日本経団連の掛け声に足並みをそろえるように、各企業はいっせいに「定期昇給の廃止」を主張しています。
 定期昇給は賃金水準を引き上げるものではなく、極度に低い日本の初任給水準のもとで、年齢・家族が増えるにしたがって膨張する生活費をまかなうために、必要不可欠な制度としてたたかいとられてきたものです。
 「定期昇給の廃止」は生涯賃金の大幅減額に加え、さまざまな手当て、給付、退職金、年金などにも波及します。社会保障の改悪とも重なり、労働者の生活に大きな打撃を与え、生活設計を根底から崩すことになります。

2.年金制度

 キャッシュバランスプラン(変動利率制)への移行をベースに制度の再構築を行なうとなっていますが、その目的は現在4・5%の資産運用利率を削減し、給付を引き下げることにあります。
 国の年金制度も改悪が進められ、定年後の生活を脅かすものです。

3.雇用・勤務制度

 多様な働き方が可能となるような新たな勤務制度の導入や法定裁量労働制の導入を行なうとなっていますが、現在国会で論議になっている「労働法制の改悪」に沿った内容(解雇の原則自由、有期雇用契約期間の延長、裁量労働の対象者の拡大、派遣労働の製造業への解禁と期間延長)になる可能性があります。
 法定裁量労働制の導入は、サービス残業の規制に縛られることなく、一層の労働強化を強いられることになります。
 賃金引下げなどの労働条件低下は、労働組合(労働者)の同意なしに行なうことはできません。労働組合は、組合員の不利になる協定を結ぶことができないというのが労働法の原則です。労働条件の引き下げには「納得できない」と声をあげましょう。


茂原 日立ディスプレイズ
分社後
半年で
大幅な労働条件切り下げ

 賃金カット継続 労働時間延長

 昨年十月、日立から分割された日立ディスプレイズでは、今春闘で、業績不良を理由に大幅な労働条件切り下げを提案してきました。賃金カット(率は未定)をさらに一年継続、一時金は年間四ヶ月、労働時間十五分延長(不払い、かつ時給切り下げ)、時間外・休出・深夜勤務手当の法定までの引き下げ、交替勤務手当の大幅削減そして現四直二交替から三直二交替(四勤二休、拘束十二時間十五分)への変更などです。
 会社は、大幅赤字(分社後三ヶ月で七七億円の赤字、その後さらに赤字拡大)で存亡の危機として「我慢をお願いしたい」と言うのです。今回の「逆提案」は日立との労働条件に大きな格差をつけるものです。「労働条件は(日立と)変わりません」といって分社したのに、半年足らずでこれは許されるのでしょうか。


 日立と同等の労働条件を保障すべき

 日立は、「独立で運営できる部門を分社する。(DP)は十分運営可能」(日立庄山社長)、「分社によって、迅速な顧客対応、迅速な意思決定により、先行者利益確保が可能」などとし、「労働条件は承継される (下がらない) 。」と繰り返しました。法律が、「不採算部門を切り捨てるための分社は禁止」「分社したからと労働条件切り下げは禁止」しているからです。そして、その意味として、「大幅な収益の落ち込みが予測される場合も、債務の支払いの見込みがないものと判断されるので禁止」(政府答弁)なのです。
 まさに日立DPの例は、分社そのものが、従って、危機理由の労働条件切り下げも不当ということになります。分社翌日は労働条件切り下げ不可で、半年経てばいいなどとはいえません。
 分社直後の「危機」のもとでの労働条件は、分社を実施した日立製作所の責任で、日立と同等の労働条件を保障すべきです。日立は十分その力を持っています。

イラク戦争ノー!平和のために声をあげよう



03春闘 会社回答、春闘のあり方に不満の声


要求の出し方に「問題あり」の声

 03春闘は、3月12日に「定期昇給制度維持」と「一時金4・3ヶ月」の会社回答があり集約しました。職場では、会社回答に対する怒りとともに、「要求自体がダメだ」「組合の弱腰につけ込まれている」とベアの要求をしない組合の春闘のありかたにも不満の声があがっています。実際、日本経団連の奥田会長は、「組合側が会社の業績や将来性を判断した要求をして、それに経営側は応えた」と述べています。


「賃金制度見直し」に不安が高まる

 一方、マスコミの報道によれば、「日立の03年春闘交渉は、定期昇給相当分を認めて賃金体系を維持する一方、04年4月から定昇を圧縮することで労使が基本的に合意し、決着する見通しとなった。今年10月にも成果主義を拡大した新たな賃金制度を導入する方針」(3月11日付読売新聞より)とのことです。イントラに掲示された、会社の「賃金改定・賞与回答について」でも、「年金制度、賃金・処遇制度、職務制度については、今後労使で精力的に論議を行ない」と述べています。職場では、「また、春闘後に、なし崩しに決めるのか」「成果主義中心の制度になったら、給料なんて上がらない」「サービス残業がますます増える」と不安が高まっています。
 今後、労使は専門委員会などで会社提案を協議するとしています。労働組合には、これ以上の制度改悪を許さない毅然とした取組みが求められます。


      月俸者が勤務中に倒れて死亡
            「過労死」認定される

 昨年1月に当社の月俸者が会議中に倒れ、心臓疾患により亡くなりました。その後、遺族から労災申請がなされていたいましたが、昨年10月に 「 過重労働による健康障害」 (いわゆる「 過労死」 )として労災認定されました。
 会社は、労働基準監督署から指導を受け、月俸者も非月俸者と同様に、始業・終業時刻の管理を3月から実施しています。しかし、通達では、時間管理にかんして「自己責任による申告(登録)」が強調されていますが、自己申告による時間管理はサービス残業の隠れ蓑にもなっており、正確な時間管理は望めません。 IDカードなどを活用した正確な時間管理こそがなによりも必要です。


日立懇掲示板
これじゃ「過労死」

  年度物のピークを迎えているある組立試験現場では、朝礼で職制が各自の日夜勤表を配布しました。それを見た人が「この表によると夜勤明けの休みが入っていない。それに土、日の休みもないじゃないか。これじゃ過労死間違いないな」と驚きの声をあげました。さらに、輪をかけて、職制から「今月の残業は一人八〇時間やってもらいたい」との話があり、「そんな、冗談だろう」(HIC)


新会社「ルネサス」 に不安の声も

  いよいよ、新会社「ルネサス」(三菱電機との半導体事業統合の新会社)設立が4月にせまり、職制も公表されました。設立時は、一部の異動で仕事内容にもそれほどの変化はなさそうです。しかし、赤字での発足や「1社2労組で出発」にたいしては、「今後どうなるか不安だ」との声も。(むさし)


構内食堂の改善を

  カフェテリア方式から定食方式になって数ヶ月、利用者の声は、「カフェテリア方式は自由に選べたから毎日飽きずに食べられた」「「定食の味付けがまずい」「組合は、利用者アンケート結果にもとづいて改善してほしい」など。(DMD)
「奥様紹介者カード」は、やり過ぎ
 
 組合は、4月の市議選に向けて、組合員に、市内在住者は5名の紹介者を目標にして「紹介者カード」を提出させました。それでも足りずに、今度は、「奥様紹介者カード」と称して、「配偶者のご親戚・ご友人・知人などのご紹介をお願いする」として奥さんにまで更なる紹介の依頼を求めています。職場では、「そこまでやるか」「本人さえいないのに、かあちゃんに頼めるか」と辟易の声。(大みか)


会社と組合に怒りがおさまらず

  春闘結論は、一時金3ヶ月の超低額回答、そのうえ賃金を再び5%カットすることが押し付けられました。
  一方、早期退職優遇制度が、関連会社を含めて実施されています。年収の1・5倍の割増金は、昨年日立が実施した2・5倍に比較しても少なく「これでは退職しても生活が大変だ」「退職強要にはノーだ」と会社と組合に対する怒りの声。(空調システム)

今月のワンポイント


中田英寿選手がイラク問題にメッセージ
               「愛」、「平和」をHPに掲載

 サッカー日本代表でイタリア・セリエAのパルマに所属する中田英寿選手が、自身の公式ホームページ(HP)で、戦争の危機にあるイラクの状況などを念頭において、平和を訴えるメッセージを発しています。メッセージはイタリア語で「Amore」(愛)「Pace」(平和)と自筆で書かれたもので、文字を天使が囲み、「Hide」のサインも入っています。
 事務所によると、中田選手から二月中旬に「こういう情勢の中で、平和を思う気持ちを表したい。みんなで考えるきっかけになるものを」との申し出があり、3月6日から掲載したとのことです。中田選手は、一昨年の米国のアフガニスタン攻撃にたいしても「唯一の解決法は話し合い」を訴えていました。中田選手のHPは一日平均八十万件のアクセスがあります。
 アドレスはhttp://nakata.net


SMAPも「戦争なんてなくなると思う」

 「もし、すべての人があるがままの自分を好きになれたら戦争なんてなくなると思う」。
 SMAPのメンバーがこんなメッセージを投げかけています。彼らのシングルCD『世界に一つだけの花』の歌が各地の「イラク戦争反対」の集会やパレードで若い人たち中心に歌われています。だれが一番と争う必要はない、だれもが特別な「オンリーワン」の存在なんだー。空前の反戦世論の高まりのなかで、歌声が広がっています。

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