日立の違法行為−政府も認める
「この労働災害に関連しまして調査をしましたところ(中略)実態として労働者派遣に該当するものであり、いわゆる偽装請負であったと認められるものでございます」。これは、日本共産党大門参議院議員が今年3月24日に国会で、一昨年に日立製作所日立工場で起きた爆発火災で、派遣社員2名が被災し、内1名が死亡した事故の責任追及に対して政府が答えたものです。
日立は一貫して請負会社の事故だとして責任逃れをしてきました。しかし、昨年10月に日立労基署は事故の責任は日立にあるとして、日立を労働安全衛生法違反で書類送検しました。そして政府も、日立が違法な偽装請負を行っていたことを認めたのです。(日立事業所)
設立以来の最高益−−でも賃金カット
日立工機では03年10月に、プリンター部門を分割し電動工具専業メーカーに近い業態になり、「高コスト体質の是正のため」と賃金の6%カットが押し付けられてきました。
会社は以後3年連続の増収・増益で、06年3月期を最終とする中期経営計画値を「売上高で1.3倍、純利益では3.19倍の超過達成で115億円」と発表。会社予想を大きく超える高収益となっています。
今春闘では誰もが賃金カットの打ち切りと、賃上げと業績に見合った一時金の獲得と思っていたのに、結果は500円の賃金改善と、3%の賃金カットを恒久的措置として固定化させてしまいました。
職場では「想定外だ、会社と組合に裏切られた気分だ」「500円と引換えに1万円以上の減額。一時金だって前年並み、それなのに株主配当だけが24円に引上げ予定なんて」など不満と怒りの声でいっぱいです。(日立工機) |
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事故の起きる前に安全対策を
大型車両が数台入ると直ぐにパニック状態になる構内通路。通路には空パレットや空台車等が置かれていて危険がいっぱいです。
安全対策として出退勤時間帯の車両通行禁止の徹底が図られたが、通行禁止時間帯に来た車両は門前で守衛に追い返されるため、仕事への影響が出るは、周辺道路での駐車待機で渋滞の原因にもなっています。安全上、車両待機場所の確保や車両と人の通行帯の確保などの抜本的な安全対策を望む声が出されています。(日立IEシステム)
深刻なメンタル問題 求められる改善策
職場ではメンタルヘルス問題が深刻になり重視されています。ルネサスの武蔵事業所でも、今年の2月末現在の状況が報告されました。それによると、新規休職者が12名、再発4名、復職10名、退職2名との事でした。
3月開催の事業所安全衛生委員会において産業医から「長時間残業者はストレスを感じている。メンタルには残業が長いのだけが要因ではないが、大きな原因であり、管理職は働きすぎの人がいたら『休め』と言つてもらいたい」という主旨の発言をされたと、職場に報告がありました。「成果主義賃金制度の弊害ではないのか」との指摘もあり職場環境の改善が求められています。(ルネサス武蔵) |